- ご利用時期
- 2015年6月〜
- ご利用商品・内容
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- ①デジタル採点シート+デジタル採点ソフト「デジらく採点」
(化学の定期テストで使用) - ②センター模試シート+らく点マークくんLite
(センター試験向け) - ③進路調査シート+カンマくん3
(進路調査・受験校調査向け) - ④授業評価用アンケートシート+QA-Navi2
(生徒が先生たちの授業に関する評価をして集計する)
- ①デジタル採点シート+デジタル採点ソフト「デジらく採点」
さいたま市立大宮北高等学校は昭和31年に開校した男女共学の公立高校です。普通科と理数科があり、埼玉県内の市立学校では初めて文部科学省から5年間(平成28〜32年度)のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されました。同校で化学を担当、「デジタル採点シート」を中心に活用している田村先生にお話をうかがいました。
「マークシートなら採点や集計がラクだというのは当然のことですが、通常の定期テストは記述式でやりたいというのが多くの教師が考えることだと思います。それで以前から、個人的に記述テストで簡単に採点する方法を模索していたこともあったんです。そんなときにたまたまDMかなにかの案内でスキャネットさんのデジタル採点シートのことを知って試してみると、すぐにこれはいけるという感触を得たんです。他にも文字認識ができるソフトや機械はありますが、それらはコストが高いし、間違いもあるから結局は最終確認をしなければならない。スキャネットさんの方式はもっとシンプルで、設問ごとに生徒たちの解答をすべて切り出して並べて一気に採点できる。初期費用は1000枚で17,000円のシート代のみ。これしか選択肢はないというくらい画期的だと思いましたね」
「『デジらく採点』というソフトも優秀です。これはいわば採点をサポートしてくれるソフトですね。採点作業がラクになり、正確になります。△を付けるときも、手作業だとたくさん採点しているうちに何点を与えるかブレてくることがありますが、これは同じ設問を一気に採点・確認できるので調整できるんです。それに生徒向けの個人成績表をPDFで作成でき、教師がデータを加工して分析もできるんですよ。設問ごとの正答率はもちろん、得点上位と下位の生徒それぞれの同じ設問に対する正答率、去年との正答率の差、別のクラスとの差といったことが簡単に分かります。これ、すごく大きいと思います。データを毎回、蓄積できるというのもいいですよね」
「分析の結果を授業改善に生かすこともできると思います。授業で力を入れていたところや、教え方を変えてみたところと、正答率との関連性が分かりますからね。それに私の場合はちょっと特殊なこともやっています。普段はパワーポイントで作ったスライドをプロジェクターに映して授業を進行。そのパワーポイントにあとから音声を吹き込んでテーマごとの授業動画を作成し、YouTubeにアップしているんです。授業を受けた生徒がもう一度授業を振り返りたいときは、いつでもこれらの動画を見られます。すると、授業の特定範囲を解説したYouTube動画の視聴回数と、対応する設問の正答率がどうだったかを照らし合わせて分析できるわけです。こんな使い方ができるのも決め手のひとつでした」
もともと「センター模試シート」などをご利用いただいていて、弊社のシートとソフトウェアの安定性に信頼を寄せてくださっていたという田村先生。記述テストをサポートする「デジタル採点シート」と「デジらく採点」をご利用いただくようになってからは、これまでとはまた違った感想を持っていただいているようです。
- ① 記述テストは手作業で採点するしかなかった
- ② 採点に手間がかかりミスもあった、集計・分析も大変だった
- ③ テストの結果を授業と連動させるための客観データがなかった
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- ①デジタル採点シートに記述テストを印刷、ソフトで採点する環境を確立
- 現在、40人のクラス2つと65人のクラス1つに、同じ内容の化学の定期テストを実施しています。問題はWordで作成してデジタル採点シートに印刷。ちなみにこのシート、最初は片面印刷しかできなかったんですが、A4用紙で裏表印刷して使えたらいいねと提案したら、すぐにできるように対応してくれました。印刷は学校にあるリソグラフで。答案をScanSnapという簡易スキャナーでPCに取り込んで、採点は「デジらく採点」を使ってキー操作で◯か×か△を付けていきます。ほとんど前から学校にある機材等を使って、記述テストが効率的に採点でき、デジタルに集計・分析できる環境が作れました。
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- ②採点がラクになり、ミスは激減、操作に慣れれば格段に快適に
- デジらく採点を使うと、1クラスの採点にかかる時間は1時間半くらいで終わります。手作業でも頑張れば同程度の時間で採点できるかもしれませんが、気分的にはPCで採点したほうがずっとラクです。最終チェックも簡単なので採点ミスは大幅に減りますね。ただ、その分、テスト作成時の“仕込み”はやや大変です。正解配点登録という作業があり、正解と配点を設定していきます。手作業のときと比べて手順が余計にかかり、最初はとっつきにくいかもしれません。でもソフトのユーザーインターフェースが使いやすいので、慣れれば快適に行なえます。個人的には、一度慣れるとこの方式以外ではテストをやりたくないと思うほどですよ。
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- ③YouTubeにアップする授業動画と併せて客観データが得られるように
- 授業というのはわかる生徒にはわかるけれども、わからない生徒は完全にわかっていなくても仕方なくそのまま次に進むことが多いものです。YouTubeの授業動画はそれをフォローしようと個人で始めたもので、生徒は家で動画を見てくれています。YouTubeはさまざまなデータが得られて、特定の動画が何時頃、どれくらい繰り返し見られているかも分かります。それをテストの分析データと突き合わせることで、動画をアップした結果どうだったかが分かるようになりました。実際に、難しい問題の正答率は少しだけアップしてきています。まだまだ試行錯誤中ですし、これが最善の方法というわけでもありませんが、私はこうした形で客観的データが得られるのがありがたいと思っています。
「デジらく採点」の分析機能が気に入っていると言いましたが、実はこのソフトはまだ発展途上なのではないかと思っています。というのも、センター試験対応の採点ソフト「らく点マークくんLiteバージョン」ではもっとバリエーション豊かな分析資料や詳しい個人成績表が出力できるからです。「デジらく採点」も今後、もっと多くの分析ができるようになるといいなと期待しています。
日頃より多くの商品を、田村先生には率先してお試しいただけているので大変有難く感じております。「デジらく採点」はまだご利用いただいているユーザー様が少ないのですが、その中弊社が想定していた以上の方法で活用いただいている事を、今回の取材で知る事ができ、その活用方法に大変驚きました。今後「デジらく採点」の導入を検討されているお客様に、今回お聞きした話を元に、新しいご提案をさせていただけるのではないかなと思います。
「デジらく採点」では、レポートパックという詳細な分析結果の帳票を出力できる機能が追加される予定となっております。こちらが出来ましたらぜひご紹介させていただきます。
今後とも末永いお付き合いの程よろしくお願い申し上げます。